今日は、関係者でなければなかなか知ることのできない、
ゴルフツアートレーナーの1日についてお話ししていきましょう!
私は2015年からこれまで5年間、女子プロゴルフツアーのトレーナーとして活動してきました。
担当させていただいたプロは最初の2年間は藤本麻子プロ、以降3年間は佐伯三貴プロです!
女子ゴルフを詳しい方なら聞いたことがある名前かもしれません。
では、ゴルフツアーに帯同するトレーナーが実際どんなスケジュールで、どんな事をしていたのかお話ししていきます!
1.女子ゴルフはハードスケジュール!?
女子ゴルフツアーは毎年3月〜11月末まで、ほぼ毎週試合があります。
(今年は新型コロナウイルスの影響でかなりイレギュラーな形になっています。)
日曜日によくテレビでやっているのをご存知かもしれませんが、ゴルフは基本的に金土日の3日間やっています。
2日間が予選、そしてテレビでやる日曜日が決勝ラウンド。
選手は決勝ラウンドに残って初めて賞金がもらえる仕組みです。
「はぁ試合終わった、ゆっくりしよう!」
とは、いきません。
日曜日、試合が終わった選手は、またすぐ次の試合会場に移動することが大半です。
オフが取れるとすれば月曜日くらいでしょうか?
そして、選手の基本的なスケジュールは、
月曜日:移動またはオフ
火曜日:練習ラウンド
水曜日:練習ラウンド
木曜日:プロアマ大会
金曜日:試合
こんな感じで、私は火曜日から合流することが多かったです。
トレーナーさんによっては月曜日からずっと一緒に行動する方や、木曜日から合流する方もいました。
これは選手との契約によります。
2.ツアートレーナーの1日は?
このように選手はほぼ毎日クラブを握っています!
疲れない訳がない…笑
さて1日のスケジュールですが練習ラウンドと試合で分けて解説していきます!
練習日
選手と身体の状態を確認し、必要によっては「 ケア・ストレッチ・テーピング 」などの 処置を行い練習に向かいます。
この時間で体幹トレーニングのようなフィジカルトレーニングも行います。
練習中は、課題の練習などに取り組む選手も多いため、スイングコーチ・トレーナーで連携しながら選手の理想のスイングに近づけていきます。
練習終了後は、ホテルで1時間ほどのケアを行います。
試合前
ゴルフ場到着後まず選手はウォーミングアップルームでアップをします。
どの会場も男性の浴場スペースがアップルームとなります。
アップには30分〜60分くらいの時間をかける選手が大半です。
私の場合は、痛みがあれば先に少しケアを行い、その後ストレッチ→ゴルファー向けのウォーミングアップという流れで行います。
それでも気になる部位などがあれば、テーピング等での処置を行います。
例えば選手などが当日に怪我による欠場などがある場合、欠場を決める前に、このアップルームでトレーナーさんが試行錯誤しながら試合に出れるように全力で対処しています。
それでもダメな場合トレーナーと相談し、欠場というような判断になります。
試合中
もちろん18ホール観戦しながら選手の身体の動きをチェックします。
試合後は「身体の使い方がどうだった?」のような試合中の状態についてのやりとりなどもあるので、ただ観戦している事はありません。
また1試合4時間ほどかかるため、栄養補給などもトレーナーが予め用意し、ホール間に渡す事もあります。
試合終了後
終了後は選手は試合会場で少し練習します。
その後夕飯を済ませ、ホテルに帰ってケアを1時間ほど行います。
もちろん選手によりスケジュールは多少違いますが、大体このような流れです。
トレーナーが主に稼働するのは朝のアップ、夜のケアがメインなので出番としては時間にしたら2〜3時間程度かもしれません。
ただ、試合前日の体の状態、当日のアップでの動き、試合中の体の使い方など、常に観察しているからこそ、どこをケアするべきなのか、もっと良くするにはどうしたらいいのかなど、目や意識は常に選手のことを考えています。
結構楽そう?
いやいやそんな事はありません。
1日の拘束時間は朝5時頃から夜の8時くらいが基本的な拘束時間になります。
正味、15時間!
これがほぼ毎日です。
この長時間の拘束時間に耐えれないとてもやっていける職場ではありません。
さて、今回はここまで!
次回は、ツアートレーナーはどうやってなれるのかについて解説していきましょう!